今回の記事、アルゼンチン生活関係ないです。
いきなりですが、
「コスパ・タイパ」
流行ってますよね。
タイパ 「タイム・パフォーマンス」が2022年の『今年の新語』に選ばれました。
国語辞典に新しく載るそう。
言葉って面白いなって思います。
これを見て、面白いなと思う反面、感じることがあったので自分の備忘録。
流行ってるよね。タイパ。
タイムパフォーマンス
タイム・パフォーマンス
他にもコスト・パフォーマンスなんていう言葉もあります。
企業も毎日「費用対効果」なんて言ってる。
耳にPULPOタコができるくらい
聞いているし、部下に言ってます。
でも、思った。
なにも新しくなくね??
なんで改めて『2022年』にタイパが新語として取り上げられたのか?
ちょっと興味を持った。
教科書的な答えでは
「NetflixとかAmazon Primeの動画サービス界隈で倍速再生して、みんな効率よく情報を得ること。」
みたいになってるけど。
当たり前のことを言ってみる。
1日の時間は24時間です。
小泉新次郎ばりに
当たり前のことを当たり前に言ってみた
しずろくも
うちの子供も
岸田総理にも
江頭2:50 にも
朝起きたら、平等にポケットに入れられているのが 時間です。
200年前の人も2023年に生きる人も、お金持ちも、貧乏でも
100%平等に24時間。
ただ、200年前に生きていた人と決定的に違うのは
その24時間で受け取る情報量。
SNSで1フリックしたら10人くらいの「今日の積み上げ」とか
出てくるし、
朝起きたらYOUTUBEのお気に入りフォルダのコンテンツ5本くらいアップされている。
「通勤中1.5倍速で見なきゃ今日中に全部見れない!」
となっている私です。
ここアルゼンチンでも皆タイパ気にしている。
同僚のアルゼンチン人。昼ご飯食べているときも
ごめんちょっと
昨日見切れなかった連続ドラマがあるから集中させて!
とスマホで映画見ながらひとりで飯食べている。
「昼飯はゆっくり人とおしゃべりして、
仕事中にしっかりドラマ見ろや!」と思っています。
まあ、アルゼンチン人もドラマ好き多いの知ってるけど。
このタイパを気にして何の実を得たいのか?
多分このあたりと思う。
タイパ・コスパ 例
新語までになったタイパ。
具体的にどんな例があるか考えてみた。
有料動画コンテンツ・・・1.5倍速・2倍速とか。永遠に見切れないコンテンツ。
そして永遠に飽きないほど俺にサジェストしてくれる。俺のどこまで知ってるんよ。
そして有料だから「できるだけ見なきゃ」という俺のケチ精神が拍車をかけています。
無料動画コンテンツ・・・有料コンテンツと一緒で倍速再生とか。
そして最近のYOUTUBEはすごすぎ。
日経テレ東とか実際のテレビより面白いし、ハーバード大学の講義もYOUTUBEで見れます。
クオリティ上がりすぎ。
SNS・・・ショート動画とかリール。
勝手にオススメしてきて、しかも面白いから見ちゃう。
インスタ・・どんだけみんなキラキラしてんの?
普段あなた仕事してんの?お願いなので友達になってください。
ファスト動画。・・・最近流行ってるよね。
井筒監督が怒っている記事、近所の頑固おやじみたいでめちゃ笑えました。
音楽・・・開始1秒でサビに入ります。YOASOBIとか大好きです。
イントロドンのクイズはもう令和では不可能です。
資産形成・・・みんな『短期』で『効率よく』レバナスとか
、FXに突っ込むから今みたいな状況に陥ります。
(これに関しては俺はやっていない)
本・・・昔より『要約』とか、『これ一冊で分かる』みたいな本増えた?結論だけ載っているみたいな。
この辺のデータがあったら面白いと思う。
タイパを気にするのはZ世代だけなのか?
いや、Z世代だけじゃない。30代の中年おじさんが断言します。
時は金なりという、文字通り金言があるけども
昔の人も絶対タイパ・コスパ気にしてた。
新聞時代でも、『斜め読み』とか『速読』とかめちゃ流行ったし。
加速しているのは確か。
昔から『タイパ』はあるけど、この意識が最近加速しているのは確か。
それは、
情報のINPUTが、人との会話や活字からよりも、
動画・音声コンテンツが明らかに増えているから(仮説)
スマホなりパソコンのデバイスから
好きなコンテンツ聞いたり見たりするので速度コントロールできる。
リアルな情報源だと、
『ちょっと今忙しいから、
君の話1時間後に2倍速で話して』
みたいにはいかないので。
一方、『時間をあえてかけて』気が付くことがある
これも真実。
これはデータ無いです。
でも明らかにある気がする。自分の経験上。
- 学生時代の17時から翌朝まで続く無意味な飲み会
- あえてサンパウロからマナウスまで70時間のバスで行ったときの気づきと感動と人のやさしさ
- 電話で済むっちゃ済むけど、あえてカフェで聞く友達の愚痴
- オンライン会議でよいけど、行う定例 F2F MTG
- 子供の誕生日会のためにあえてみんなで集まって行うお菓子作り
一件どれも『ムリ』『ムダ』『ムラ』(3M) のオンパレード。
でも
人生で大事なことって、この3M の中にある
と思う今日この頃。
ちなみに、定例の F2F MTGからは
得られるものは何もありません。
誰かこのあたりを調べて体系化したらノーベル賞取れると思います。
そしたら「これを1冊でわかる人生で大事なこと」みたいな本が出せるので。
これから起きること
TAKER =消費者は増える
Mass Market は必ず増えると思う。
基本的に コスパ・タイパは人の欲望に直結しているし、
+世界的に人口は増える、
+ テクノロジーがもっと進む
ということで。
あと、安く、大量のコンテンツを見れる「サブスク」は活況になる。(もうなってるけど)
映画10本を2倍速で見て何も覚えていない
井筒監督の言うことが正だとすれば
(俺も正と思う)
タイパを意識してコンテンツを
高速消費した末に、結局
『内容を何も覚えていない』という皮肉的な状況になると思う。
クリエイターが
「魂を込めて」「映画のスクリーン」で見るために作ったコンテンツを
「倍速で」「スマホで」みるようになるから。
これは今後時代が答えを出してくれるはず。
別に良いとか悪いではないけど、
下の「だからチャンス」につながる。
『継続』それ自体がもはや才能になる
タイパ・コスパを意識していると
隣の人がやっている一見「効率のよさそうな」方法が気になる。
すると、自分のやっていることに疑いが出てくる
=自分を信じられない (しかもSNSもそれを助長)
ということが起きる。
ダイエットだとか、スキル取得だとか、転職だとか、副業だとか。
結果ウサギを2匹追って、両方とも逃す。 =何も得られない。
愚直に『継続できる人』、『継続できたこと』それ自体が
評価される時代が来るのではないか・。継続できない人が多いから
飽きが今よりも早くなる。
クリエイターも変化が求められる。競争は激しくなる
クリエイター泣かせの時代。(かつチャンス)
文字が読めなくなる
実際には日本の識字率凄いから「読める」んだけど、
動画と音声コンテンツが発達して、
活字で書かれている
「文脈」・「行間」
が読めなくなる人が増えると思う。
いい悪いとかではないです。でも日本の HIGH-CONTEXT は変わっていく。
だからこそチャンス
全部上に書いたのは「結構深刻」であり「かなりチャンス」だと個人的に感じる。
何故なら、自分で信念をもって正しいやり方で続ければ、
「タイパ」重視派には大きな差をつけることできるから。
- 筋トレ - 一週間ではクリロナにはなれないけど、筋トレは嘘つかない
- ブログ執筆 – 時間がなによりの追い風
- 語学習得 – やっぱり 2,000時間は必要
- 資産形成 – 短期決戦よりも 長期・分散
大事なのは、
『意識的な遠回り』ではないか。
昔のことわざで「種を蒔かぬ馬鹿、すぐ刈り取ろうとする馬鹿・・・」みたいなのをふと思い出した。
ググっても出てこないから、ことわざじゃないんかな。
急がば回れとはよく言ったものです。
終わりに
スローに生きようぜ。
とは言いません。
みんな自由に自分の使い方を決める権利があるから。
でも自分の子供には
いろいろ経験させたうえで、
一度やろうと思ったものは「とりあえず続けてみ。」と言いたい。
一つ成功できると、その成功が横展開できるから。
それは子供にもそうだけど、自分自身にも。
以上!