今日はアルゼンチン人には欠かせない
マテ茶 について書きます。
「飲むサラダ」と言われるほどミネラルやビタミンが豊富なマテ茶。
Bombilla と水筒を片手に、もう私にとっても既に生活からは切っても切り離せない存在です。
結構生活になじんでいる理由。
- 緑茶に味がめちゃ似て飲みやすい。(苦味はマテ茶のほうがやや強い)
- Bombilla(トップ画みたいな) で飲むのももちろんいい
- 朝ティーパックで飲むのが習慣。
(簡単・Bombillaを洗わなくていい) そしてなぜか飲むとお通じが良い。
ただ、ふと思った。
私が書くまでもなく、世の中にはマテ茶に関する記事がすでにあふれています。
さて、早速「マテ茶」でググってみると、
「神秘の飲み物!」「豊富な栄養!」「飲むサラダ!」「ダイエットにお勧め」
どうしても日本から遠い国の食べ物・飲み物って神格化されやすい気がするんですよね・・アサイーとか。
大体マテ茶を売っている業者のポジショントークが多い。
もっとマテ茶について中立的に、そして科学的に成分や効能について書いている記事や論文はないんかなぁと気になって個人的に調べてみました。
自分的に知りたかったのは、緑茶・コーヒーと比べてどんな成分の違い・効能があるのか。
だって毎日飲むし。
Wikipedia先生、日本語、英語、スペイン語の学術記事を中心に
引用して自分なりにまとめてみました。(誰得よ・・)
マテ茶-何でできている?
そもそもマテ茶って何でできてるの?
南米のアルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、ウルグアイ等を原産とするイェルバ・マテの葉や小枝を乾燥させた茶葉に、水または湯を注ぎ成分を浸出した飲料である。
wikipedia – マテ茶
Yerba MAteイエルバ・マテ って何よ!!
調べる見ると「モチノキ科」の常緑木だそう。イグアスの滝周辺が原産だから、アルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイ・ブラジル南部に広がったんだなぁ・なるほど。
どこでとれる?
どこでとれるの??
先述したように、アルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイ・ブラジル南部でとれます。
ところでアルゼンチンは建国約200年少しの、新しい国です。
スペイン征服の前はこの地に多くの先住民が住んでいました。その中の「トゥピ・グァラニ」はもともとマテの飲用の栽培をしており、マテ茶は重要な栄養源だったそう。以下引用URL
そんでスペイン人が来ると「これ飲みやすいし、栄養もあってええやん!」
ってことでイエズス会の宣教師にも広まり各地に広まっていったようです。
ちなみに過去はアジアやアフリカでの栽培も試みられたことがありますが、
土地の栄養・湿度・温度から適さなかったとのこと。
結構気難しいんだなマテ。。
とれるのはこの辺。地図で見るとブラジルってでかいな・・
アルゼンチンではマテ茶いくらで買える?
率直に激安です。
安い。どのくらいかっていうとこんな感じ。
データは大手スーパー 「COTO」のネットスーパーの価格情報。(2022年7月31日時点のしずろく調べです)
いろんなブランドありますが、見てみると大体 500 g 300ペソです。
毎朝・昼・夜も飲むお茶っていうことでめちゃコスパ良いです。
500g 300ペソ。(今は1ペソ1円なので分かりやすい。)
500g 約300円です。
なのでマテ茶約0.6円/1g。
ところで日本茶の価格はピンキリですが、
大体5円/g ぐらいですね。マテ茶の価格は日本茶のだいたい10分の一です。
まあ、日本茶は毎朝・昼・夜飲むもんじゃないけど。(飲むって人いたらすみません)
ちなみにスーパーのマテ茶売り場は何十ものブランドが棚にひしめき合っています。
なかなか差別化難しそう・・みんなひいきのブランドを持っていますねぇー。
どうやって飲む?
伝統的な飲み方は茶器に容量の1/2ないし3/4程度の茶葉を直接入れ、水または70 – 80℃程度のお湯を注ぐ。ここに先端に茶漉しがついた専用のストローを差し込み、抽出液を飲む。
wikipedia
一番ベタなのは、あのお決まりの容器とストローで飲む方法です。
でも、ティーバックを使いマグ等で飲むのも結構おススメ。
70~80度のお湯っていうのが大事。
ちなみに、沸騰してすぐのお湯入れて、ストローで飲むと大やけどします。経験あり。
成分・効能は?? 調べてみた
さて、本題です。
結局、マテ茶は体に良いと謳われているけど、本当でしょうか??
「マテ茶」で日本でググってみても、たいていマテ茶を卸しているか売っているかっていう人のポジショントークで、良いことしか基本書いていません。そりゃあたりまえだけど。
ちょっと調べてみる程度でのマテ茶の謳い文句は
・「カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄分、食物繊維を豊富に含む」
しずろく) すごいなぁ。でどのくらい??
・「飲用効果は、食欲・消化促進、滋養、疲労回復、ビタミン補給など多岐にわたる」=>
しずろく) すごそう。いいことづくめやん。
・「ポリフェノールのひとつであるフラボノイドを多く含み、緑黄色野菜不足の方に特にお勧め」
しずろく) マテ茶様、もうあなたについていきます。
・「入れ方によっても変わりますが、カフェインの含有量はコーヒーの約1/4、紅茶の約1/3、緑茶の約1/2程度」
しずろく) ・・・・
成分比較表もこれらの各販売サイトには記載されていますが、もう少し中立的にマテについて調べている記事や学術調査が欲しい・・。
あとなんでもそうですが、Side effect もあるはずなのでその辺も気になる。
調べてみました。いくつか学術論文・調査があったので引用です。
参照一つ目。
The Positive Effects of Yerba Maté (Ilex paraguariensis) in Obesity - 2015
イエルバ・マテの肥満に対する効果と細胞研究
要点
- 動物実験では、イエルバマテが脂肪形成、抗酸化、抗炎症、インスリンを抑える効果を認めた
- 調査の結果を簡潔に言うと、肥満に有用なことが分かった
- ポリフェノール・抗酸化物質は脂肪の促進を抑える(ダイエットに有効)が、マテ茶(イエルバ・マテ)にもこの成分が含まれていることが分かった
- マテの良い効果はいろいろあるが、その中でも「ポリフェノール」が突出して大きい効果
- 副作用についての記述は無し。
参照2つ目。
Recent advances on Ilex paraguariensis research: Minireview -2011
Ilex paraguariensis(マテ)の最新研究 (2011年時点)
- マテに関する研究は、緑茶やコーヒーに関する膨大な文献に比べ、スタートが遅く、大きく遅れている。
- しかし、過去15年の間に、特性を研究する文献は数倍に増え、血管拡張作用、脂質減少作用、抗変異原性作用、中咽頭がんとの関連性が議論の的になっている。
- コレステロール値を低下させ、その効果はスタチンのそれと相乗的。
- 主な効果的な成分。 プリンアルカロイド(メチルキサンチン)、フラボノイド、ビタミンA、B群、C、Eなどのビタミン類、タンニン、クロロゲン酸
- 高い抗酸化作用と、高ポリフェノール含有量
一方で、副作用に関係ありそうな記事 - マテ茶の飲用と咽頭がんの関係が近年話題。実際にマテ茶の飲用と発がんの相関を示す論文も過去出ている。(引用(Vassallo et al., 1985, De Stefani et al., 1988, Pintos et al., 1994, Sewram et al., 2003, Loria et al., 2009))
- ただし、それはマテそのものではなく、抽出温度に関連している可能性があり(Ramirez-Maresら、2004)、受動喫煙、栄養不良、アルコール摂取の併用などとの因果関係から明確な結論は出ていない。
結論:マテ茶は俺には合う。
結論。マテ茶は日々の常識の範囲内で飲む分にはいいことが多い。栄養豊富。
緑茶・コーヒーと比べて高いビタミン・ポリフェノール・抗酸化物質含有量。 そして低カフェイン。
発がんとの関連のある学術記事がある。ただし、これはコーヒー・緑茶・その他の口に入れるものなんだってはらむリスクです。「過ぎたるは及ばざるがごとし」ってことで。
ちなみに、友達と回し飲み文化があるマテ茶。昨今のコロナで自粛する人たちも多いみたいです。
それでは~