結論:煮詰まったら“距離を置く→観察→戻る”。これが一番早い。
アイデアが出ない時は、近づくより先にいったん離れる。
僕はブエノスアイレスで、締切前日に**「もう考えるのやめ!」**と同僚を誘って外へ出た。結果、翌日プレゼンは無事通過。
ポイントはこの4つだけ。
- ① 近づく:まずは全力で材料を集め、真正面から向き合う
- ② 離れる:物理的に離れて、頭を“空ける”
- ③ 観察する:第三者目線で課題の“周辺”を見る
- ④ 再接近する:戻って要点を絞り、仕上げる
関連:考え方のスイッチ集(内部リンク)
・アナログ→デジタル→アナログ
・問題=成長のチャンス(atar con alambre)
実例:締切前日、思考を止めて外に出た夜(ブエノスアイレス)
日本から戻ってすぐのラテン出張、会議の波、家のこと…。
締切1日前のプロジェクトで完全に煮詰まった僕は、Palermoのビアバー「Blest」に同僚を誘った。
当日声かけたら「行く行く!」が連発。結果15人集結(5人はラテン的リップサービスで来ず、笑)。
- たわいない家族話、最近のサッカー、近所の屋台の話
- 部署の壁を越えた雑談から、本当のボトルネック(“仕様”じゃなく“関係”)が浮き彫りに
- 夜中に帰宅→要点だけ組み替え→翌日プレゼンOK
店メモ:Blest Palermo(ビールのテイスティングセットが楽しい)。
Google Mapはページ高速化のため、リンクのみ推奨に変更。店名+「Palermo」で検索すぐ出ます。
煮詰まった時の「30分リセット術」テンプレ(保存版)
目的:アイデアが出ない→“抜け道”を作る
所要:30〜45分
- 材料の棚卸し(5分)
付箋orメモに「事実」「仮説」「制約」を分けて書く。 - 物理的に離れる(10〜20分)
外に出る/歩く/コーヒー or 一杯だけ。他部署・他業種の人が最強。 - 第三者の質問で観察(5分)
「本当に困ってるのは誰?」「明日までに最小で何が要る?」 - 戻って“削る”(10分)
“ウケる案”より**“明日動く案”**を優先。要点3つに削る。
使い道の例
- 新製品の提案がぼやける→顧客の利益率を先に語る
- 価格で詰まる→本音は納期・保証・在庫の確実性だったりする
- 仕様争い→誰が意思決定者かを先に特定
視点を変えるコツ:チェックリスト(Yes/No)
- □ 昼と夜、2回見た?(物件・導線・会場など)
- □ 「自分の問題じゃない」ものを抱えてない?
- □ “合う/合わない”で考えた?(味方を増やす視点)
- □ 時差を味方にできるスケジュールにした?
- □ “明日やる1個”が決まってる?
参考:海外生活の意思決定を軽くする話 →
人生、環境が「9割」
4ステップ詳細|視点を変える“距離の取り方”
① まず近づく
最初に情報を集め切る。雑音も含めて一度「全部見る」。ここをやらずに離れても、ただの現実逃避になる。
② いったん離れる
歩く・コーヒー・誰かと雑談。脳に“空き”を作る行為。
締切前ほど怖いけど、ここで横からの情報が入る。
③ 観察する
「中心(自分)」から**周辺(関係・順番・ボトルネック)**へ視線を移す。
例:Aを説得するよりBを抑える、スペックより保証、価格より在庫確度。
④ 再接近して削る
戻って3点に絞る。“やることリスト”化して、動く順番を決める。
→これで“モヤモヤ”は消える。
よくある質問(FAQ)
Q1. 離れるのが不安。サボってるだけにならない?
A. 近づく→離れるの順を守ればOK。最初に材料を集め切る→離れて観察→戻って削る、の流れなら仕事は前に進む。
Q2. ひとりで離れても効果ある?
A. ある。が、他部署・他業種の人と5〜15分話す方が速い。違う前提が入ってきて“合う/合わない”の判断がつく。
Q3. どのくらい離れればいい?
A. まずは30分。伸ばすほど結果は変わるけど、締切前は短距離ダッシュで十分。
まとめ:根性より“距離”。そして人。
アイデアが出ない=もっと頑張るではなく、いったん離れて戻るが最短。
ブエノスの夜に15人で笑って、翌朝さらっと通す――そんなことが起きる。
煮詰まったら、**距離を置いて、観察して、戻る。**これでいきましょ。
ついでに:海外×働き方の話は
・アルゼンチン駐在の給与公開。海外駐在はオススメ。

気が付けばもう4月。
今年の始まりは、本当に嵐だった。w
日本から帰ってきて中南米出張、来客対応、グローバルミーティング、さらに家のこと。
現地会社のキーマンの退社。そのポジションの新規採用&トレーニング。
同じ問題をグルグルと考え、解決法を探すうちに気が付けば4月になっていた。
でも時間が経ってみると別に大した問題でもなかったと気が付く。
問題から離れてみた



少し時間たってわかった。少しだけ
—— 円の中心ではなく、周りから事象を眺めてみるということ。
あるアルゼンチンの客先のプロジェクトの締め切りの1日前。
煮詰まってなかなかアイデア出ない。
だけどある瞬間、「もういいや」と考えるのをやめて、現地の社員誘ってPalermoに飲みに出た。
誘ったのは自分の部門の社員じゃなくて、関係ない部署の社員たち。
当日飲みに誘ったらなんと20人も来るとのこと。(みんな本当に来るのか?w)
今日アルゼンチンの現地社員誘って🍺飲みに行こうと言ったら20人も来るとのこと。
— しずろく🇦🇷 (@Shizuroku1) March 27, 2025
さて、実際は何人来るのか。
(ラテンアメリカのの『オッケー行くよ!』考慮)
当日いきなりの誘いに乗りの良いラテンなアルゼンチン人。
とはいっても「オッケー行くわ!」と言いながらも口約束も多いのも事実。
店20人で予約しちゃったけど心配。w
ちなみに予約した店はここ
BlestのビールはNEIPAがオススメ。



結果15人も来てくれた!(5人は来ない笑)
結果15人も来てくれた。
— しずろく🇦🇷 (@Shizuroku1) March 28, 2025
ラテンアメリカリップサービス🍺を含めたら良しとしよう。 pic.twitter.com/sdd8xscA8z
普段あまり話さない社員たちと家族やたわいのない話をして夜中まで飲んだ。


翌日のプレゼンの締め切りも頭にかすめながら。
そして気づいた。
「あ、悩んでたことって別に大したことじゃないかも」。
その日は思いっきりリフレッシュ。
そして夜中に家帰ってもう一回案を練り直して、翌日無事コンペ。
結局成功に終わった。


視点を変えると、景色が変わる



なんでうまくいったか考えてみた。
実際に取ってみた方法と気づき
実際に取ってみた方法
まず事象の近くでめっちゃ頑張る・悩む・考える


まずこれが重要。
問題/事象(っぽいやつ)の近くで、必死に考えて、悩んで、頑張ってみる。



ここで全力でやっておかないとダメ。
苦しんでもいいから真剣に向き合う。
この段階は正直つらいけど、避けては通れない。とにかく全力で取り組み、悩み抜く。
いったん距離を取ってみる。観察する


そして一通りやり切って(苦しんで?)が終わったら、
次に一歩離れる。
問題/事象っぽいやつの中心から離れ、第三者としてそれを眺める時間を作る。
といっても意識だけ離れるのは無理。
だから、物理的にコーヒーを飲んだり、酒を飲みに行ったり散歩をしたり、旅行に行ったりまったく関係ないことをする。



締め切りがある場合、この瞬間はめっちゃ不安w
自分の場合は
誰かとコーヒー飲んだり、誰かと酒飲んだり、誰かと旅行したりするとさらにいい。
仮に一人の場合は思いっきり読書にふける。でもこれも旅行先や非日常だとなお良し。
わかること
その後の気づき。
1. その事象・悩み・問題の周りにあるものも見えてくる


距離を置いた結果、問題そのものだけでなく、その背景にある人間関係や環境、状況が見えてくる。これが見えると、次の一手がかなり明確になる。
- Aを解決する前にBをやんなきゃいけない
- っていうかxxさんを説得しなきゃxx さんと話しても意味ない
- お客さんが悩んでいるのはx じゃなくてy


2. そもそもそれが「俺の問題じゃない」ことに気が付く


距離を取ることで、「あれ、これって実は自分が抱えなくても良い問題じゃない?」と気づくことがある。意外にも、自分で勝手に背負い込んでいただけだったというパターンは多い。
- これ俺が解決しなくていい
- 俺より適任者がいる
3. 距離置くと「こっちから見てもいいんじゃね?」っていう視点の違いの余裕が生まれる


一歩引いてみると、まったく違う角度から物事を考える余裕が生まれる。視点の転換ができると、シンプルでクリアな解決策が浮かんでくることも多い。
- 事象の裏・斜め・横から見てみる
- 製品のスペックと価格の話しているけど、本当は保障やサービスが必要。


もう一回事象に近づく





そんでもう一回戻ってくる。もう一回近づく。
距離を置いて全体像を把握したら、再び事象/問題っぽいやつに近づく。
その時には、すでにいくつかアイデア生まれていて、解決方法(っぽいやつ)が生まれている。
ってなこと考えたら、もう偉人が体系化していた



ってなこと考えてたら、もう偉人が体系化してた。
アドラーさん凄い


心理学者アルフレッド・アドラーは、
「問題の本質は出来事ではなく、それをどう解釈するかにある」と言っている。
まさにこれだわ。
つい問題そのものに囚われがちだけど、実際には「自分がどう受け止めるか」が最も重要だと。
アドラーはん やるやん。久しぶりに嫌われる勇気読んでみようかな
おわり
視点をずらすために一番手っ取り早いのは、自分と違う考えや視点を持つ人と交流すること。
まったく違う業種、年齢層、文化の人々と関わると、
自分一人では気づけない視点にほぼ必ず出会う。



よそ者・若者・外国人・年配の人と話すの好きです。


おしまい。