
どうも~
しずろく です。
アルゼンチンの公用語知っていますか?
スペイン語だと思いますか?実は“Español” ではないんです。
- アルゼンチンの公用語:スペイン語(でも “Español”ではなく、”Castellano”)
- 特徴:ボセオ(túの代わりにvos)、ll/yが“シャ/ジャ”寄りに聞こえる発音、イタリア系っぽい抑揚
- アルゼンチンの英語の通じやすさ:観光・若者は可、日常生活は基本スペイン語
日本でいわゆる「スペイン語」の勉強をして、何も知らないでアルゼンチンに行くと


って痛い目に合うのはよくある話。
そんなアルゼンチン・カステシャーノが他の国のスペイン語と何が違うか説明します。



スペイン語はスペイン語でも
アルゼンチンはすごく特徴があります。
Castellano =カステジャーノって何者?
アルゼンチンの公用語はスペイン語ではない?



アルゼンチン人に「アルゼンチンの公用語は?」と聞くとこう返ってきます。


Castellano!!
え、Español(スペイン語) と Castellano って違うの?
って思うかもしれません。
単語や活用はEspañolと重なる部分が多いですが、似て非なるもの。
アルゼンチン人に、「アルゼンチンの公用語は?」って聞くと
100人中99人が 「Castellano」(カスティーリャ語)って返します。
- 歴史の小話
スペイン統治時代の言葉が大西洋を渡り、19〜20世紀にどっと押し寄せたイタリア移民など多文化のスパイスで発酵されたスペイン語。
Vos とか Che、その他の方言で中南米でも独特の言語になってる。。 - 呼び名のこだわり
「カステジャーノ」という響きには「俺たちのスペイン語は本国とは違うんだぜ」という軽い反骨がにじんでます。



以下、Castellaの と その他のスペイン語の違いです。
アルゼンチンのスペイン語が“別物”な3理由
1. ボセオ:vos tenés に初遭遇して赤面した話





アルゼンチンでは、日本で勉強したスペイン語が全然伝わらなかった話。
私の体験談。
昔スペイン語圏を旅行していて、また駐在の赴任前にも日本でスペイン語勉強していたので
「まぁアルゼンチンもなんとかなりそう」と謎の自信がありました。
それでもアルゼンチン赴任後、初出勤の日、同僚から
「¿Hey Shizuroku, tenés mate?」と聞かれフリーズ笑


教科書では tú tienes しか知らず「主語抜けてるのか?」と勘違い。
実は二人称が tú → vos、活用も -ás / -és 系に丸ごと変わる―
- vos sos(= tú eres / きみは〜だ)
- vos tenés(= tú tienes / きみは持ってる)
- vos querés(= tú quieres / きみは欲しい)
- vos hablás(= tú hablas / きみは話す)
―これが Voseo (ボセオ)文化。
「vos sos japonés?」 と畳みかけられ、動詞が知らない形で焦った。
それでもVosは慣れると “友達感” が爆上がりする魔法のスイッチです。
ちなみにスペイン本国やほかのスペイン語圏に行ったときに、
会話でVos?っていうと


っていう顔されます。
2. シェイスモ:y / ll が “シュ” “ジョ” に聞こえる





あとアルゼンチンスペイン語の特徴は“Yeísmo”
これもアルゼンチンに来る前、
「Yo me llamo Shizuroku」(ジョ・メ・ジャモ)を練習して臨むも、
現地では “ショ メ シャーモ” と聞こえて衝撃。ll / y → [ʃ] / [ʒ] へ変化する発音現象
(yeísmo+sheísmo)のおかげで 「calle(通り)」が “カシェ” になります。
これがYeísmo。 Yo / LLo をいずれも「ショ」っていうのが Castellano。
3. 歌うようなイントネーションはイタリアの血
イタリア語特有のアップダウンがカステジャーノに移植され、イントネーションが特徴。
“質問じゃないのに語尾が上がる” ので最初は戸惑います。
でも慣れると陽気さに巻き込まれてこっちまで手振りが大きくなること必至。
イタリアは移民文化も影響。
そんななまりも大きく影響するスラング
”Lunfardo”(ルンファルド)に関しては下の記事にまとめてます。


また話がそれますが、イタリア文化の強いブエノスアイレス。
イタリアンレストランは” Argentino – Italiano”となり、クオリティが高くミシュラン星の店も大衆料理屋もたくさん。



自分もアルゼンチンステーキに飽きたときは行きまくってます。


旅行・駐在前に押さえたい「アルゼンチン言葉」ミニ辞書
本国スペイン | アルゼンチン | 意味 |
---|---|---|
tú | vos | きみ(お前) |
coche | auto | 車 |
autobús | Bondi | バス |
ordenador | computadora (Compu) | パソコン |
vale | dale | OK/いいよ |
「Dale, vamos!(よし行こう!)」は一日10回は耳にする魔法の相づち。
覚えておくと現地人っぽさ10倍増しです。


先住民語&多言語のスパイス


- ケチュア語・グアラニー語由来の地名:Calafate, Iguazú など
- イタリア語“Chau” がバイバイ
- ガリシア語の影響でシェイスモを後押しする説も。
言葉一つ取ってもアルゼンチンは “移民大国” の歴史博物館。語源を深掘ると、文化のブレンド具合が見えてきて面白い!
英語は通じる?肌感覚レポート



アルゼンチンで「英語は伝わるのか?」問題。
基本的に通じないです。(場所による)
ブエノスアイレス中心部では若者・観光業なら “それなり” に通じるけれど、
日常生活はスペイン語オンリーと思った方が安全。
スーパー・八百屋では全く伝わりません。
市内のおしゃれな地域のレストラン・カフェならある程度通じます。
それでもVoseo (ボセオ)を少しかじっていると一気に打ち解けられるので、
勇気を出して「¡Che, una cerveza!」と声をかけたら喜ばれます。
アルゼンチンスペイン語おすすめグッズ



手軽にアルゼンチンスペイン語を学びたいなら超有名、「指さし会話帳」
- 旅の指さし会話帳「アルゼンチン」
→ シェイスモ表記も載っていて、アルゼンチン初めての方に超おすすめ



本格的に多様なスペイン語を勉強したい方向けにおすすめなのは辞書。
![]() ![]() 小学館 西和中辞典〔第2版〕 | ![]() ![]() 現代スペイン語辞典 | ![]() ![]() スペイン語ミニ辞典: 西和+和西 | |
---|---|---|---|
オススメ度 | |||
収録語数 | 80,000語 | 46,000語 | 15,400語 |
ページ数 | 2,178ページ | 1,527ページ | 665ページ |
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スペイン語初心者が1年で スペイン語のDELE B1試験に合格した方法は以下記事に書いています!


まとめ:言葉を知るとアルゼンチンはもっと楽しい!



アルゼンチンスペイン語を少しでも勉強するとさらに生活が楽しくなります。
まとめ
- アルゼンチン公用語は スペイン語(カステジャーノ)
- Vos・Yeísmo・イタリア節 で“すっかりアルゼンチンスペイン語”
- ミニ辞書と “Dale!” で今日から現地人デビュー
- 学習リソースで下地を作ってアルゼンチンに行けば、楽しさ倍増
他にもアルゼンチン生活で役立つ記事いろいろ書いています。
アルゼンチン人御用達のステーキレストラン18選


「アルゼンチンで働く!」をかなえられる日本企業


アルゼンチン人と距離が倍近くなる。スラング100選。

