盛夏のブエノスアイレス。連日30度を超しています。
日本は寒波が来ているようですね。キリっとした寒さも恋しいこの頃。
*独断と偏見に基づき時事・生活・文化についてまとめています。
アルゼンチン全体の事を取り上げようと心がけてはいますが、
内容の多くは主にブエノスアイレス地域に偏っています・・!
2023年1月30日 ~ 2月5日にかけて起きたトピック。
今回で「先週のアルゼンチン」記事 10本目になりました。
基本は自分のインプット +アウトプットが目的でした。
次第に読者の方から反響いただき、
うれしいのと同時に少し恥ずかしい複雑な気持ちです。
細々続けていきます。
今週は経済・時事ニュース多め。
アルゼンチン中央銀行、新紙幣発行を決定。
ハイパーインフレ下のアルゼンチン。
BCRA (アルゼンチン中央銀行)は新紙幣発行を決定。
新紙幣は2,000ペソ。
イメージはこんな感じ。(El Cronistaから)
新紙幣の顔は 表二人+裏一人。
表面:医師のCecilia Grierson と Ramón Carrillo。
裏面:微生物学博士のDr. Carlos G. Malbrán。
いずれも19-20世紀に活躍したアルゼンチンの偉人。
ちなみに現在の最も高い紙幣は1,000ペソ。
(公式レートで 5.3 USドル)
今日流通しているのは下の写真の 1,000ペソ、500ペソ、200ペソに加え、
100ペソの紙幣があります。
2021年時点ではまだ硬貨(コイン)もありましたが、
止まらないインフレで日用使いはなくなりました・・・
だって 一番安い紙幣の100ペソ= 0.5USDだもん。
まさに紙幣が「紙くず」と
なっていくのを日々実感中。
「去年の 1,000ペソよりも、今年の2,000ペソのほうが価値が無い」
(笑)ので、早くも各団体からは 5,000ペソを作れ!
とか10,000ペソを作れ!と声が上がっています。
でも、1,000ペソよりはましなので早く2,000ペソ手にしてみたいです。
日本の新紙幣もついに2024年から流通開始ですね。
政策継続へ。”Precios Justos”
アルゼンチンのインフレ。
(の話ばっかり・・)
インフレを嘆いている自分ですが同時に楽しんでいます。
(財布にはもちろん痛いけど、経済の勉強になる)
昨年からこの国では商品の「公定価格」制度が始まっています。
その名は” Precios Justos”。
この政策の継続・拡大が今週、経済大臣の Sergio Massaから発表。
今回の発表内容は制度の
「2023年6月までの継続」と
「対象商品の拡大」(私立学校の学費や運動靴等)
「月次の値上げ率最高3.2%迄の要請」
です。巷では “Precios Justos 2”と呼ばれています。
Precio Justo= 公定価格
年率約100% に達するアルゼンチンのインフレーション。
これを抑えるために2022年11月に導入された制度。
具体的には食料品・公共料金・日用品の一部を
政府が決めた公定価格以上値上げをさせないというもの。
Precio justo の直訳は”正当な値段”ですが、実質の公定価格。
この政府の半ば力ずくの政策。
導入時はここは「社会主義国か!」と最初は思いましたが、
従っている大手量販店が多いです。
Carrefour とか大手スーパーに行くとこのようなPOPを目にします。
ではなぜ、この資本主義と真逆な信じられない政策に従っているのか。
それはPrecios Justos に従う小売店・量販店には政府から
税制優遇等メリットが与えられているからです。
そりゃあインセンティブなければこんな茶番付き合えません。
商品価格というのは本来市場の需要と供給に委ねるべきです。
ただ、そんなことをしていると今のインフレ・貧富の差が広がる一方。
ということでこの政府の強硬策が、施行・継続されているというわけ。
アルゼンチン財務省が目指している
2023年インフレ率は 60%。
この60%、世界水準からすればドン引きの数字。
(例:アメリカの2022年インフレは年約7 %。)
それでもアルゼンチン政府はこの「公定価格」を導入してインフレ抑制に躍起になっています。
Vamo a ver que pasa!
BBC記事-「日本は最高な国であり、同時にオワコン」
元ネタはBBCの英語記事。
La Nación でもスペイン語訳されていたので抜粋。
原題:Japan was the future but it’s stuck in the past
「日本はかつての”将来の国”であり、同時に過去に固執している」
オワコンとは飛躍しすぎかもしれません。
でも内容はそんな感じ。
日本在住10年以上の英国人記者が書いた内容。
超要約すると、
「日本は最高、そして最低な奇妙な国。
将来が心配。そんな日本が好き。」
という内容。
決して単なる日本批判論ではないです。
日本への愛情が伝わりかつクリティカルに富んでいて個人的には興味深かった。
パウダースノー。ジブリ。日本食が大好きなイギリス人。笑
このBBC記者が日本最高と書いている理由
- 世界一おいしい食事があり
- 世界一安全で
- 世界一の交通網
- 最高のIPコンテンツ(オタク・漫画・デジタルカルチャー)
そして同時に日本が終わっているという理由。
- 先進国で唯一給与が上がらず(韓国・台湾にも抜かれ)
- 人口は減少の一途。
- 官僚主義は目に余るものがあり
(記事内の免許更新のネタは少し笑えた) - 変化を恐れて変わろうとしない国
「そんな国が心配で、でも大好きで、変わらなければいけないけど、俺は変わってほしくないんだ」
という記者の主張。(違ったらごめん。筆者)
スペイン語記事はこちら。
各切り口はよくある内容だけど、実際に10年日本に生活している実体験が文章にちりばめられているのが面白い。
大事なのは環境の変化をどう自分が感じて、どう行動するのか
だと思った。この記事面白かったから今度雑記で考え書きます。
「外から見た日本」が垣間見えるのが興味深い。
終わり
今年もあっという間に1か月が終わりました。
今年もどうせ良い年になると思って仕事にプライベートに楽しんでいきます。
以上参考になればうれしいです。
それでは!
■妻子と駐在中のJTCリーマン。
■発信:現地生活・ビジネス・雑記
■本業:メーカー企画職
■勉強中:ブログ・SEO・Webマーケ
■保有:DELE B1 , TOEIC 910点
ゆる~くブログ続けてます。