今回は改めて自分のキャリアについて考えてみる。
日本で普通に就職して、海外駐在となった自分。
もう20代みたいな爆発力はないけど、それなり?に中間管理職みたいな年になってきた。
アルゼンチンで3年ほど働いて、海外で働く良さ・悪さを身にしみて感じる日々。
この記事は、とにかく海外駐在がオススメ!とかいう内容ではなく、
実際に数字と事実で日本勤務とどう違うのかを自分なりに整理したいので残します。
キャリア形成は人によっては様々。
転勤OKという人もいれば、一方私生活とのバランスがとりたい人もいる。
だから人の数だけパスはあっていいと思う。
個人的には海外で働いてみて、メリットは多かったので備忘録。
ちなみに前職からの転職時に使ったエージェントはアクシスコンサルティング。
海外駐在のできる大手企業、外資、IT系の転職に強いです。
\ 大手メーカー、外資、ITに強い /
このブログでは実名伏せている。
このブログでは自分のプライベートに関する記載は伏せている。
ブログでアドセンスやアフィリエイトで
稼ぎが発生している以上、本業との不要な議論を避けたいから。
土日に趣味で書いているから本当はまあ問題ないんだけども。
そんな私のプロフは以下。
- 30代
- 妻子持ち
- メーカー企画職
- 転職経験過去1回 (中小 -> 今の企業)
- 今の勤務先はいわゆる大企業 (東証プライム上場)
- 英語・スペイン語は少し話せる。(TOEIC910点、DELE B2に今年受かりたい)
日本勤務 vs 海外勤務 ?
早速いろいろ比較してみる。
待遇面
「海外駐在で家が建つ」なんて言われます。
実際に私も出向前は「ぶっちゃけどうなん」と思ってました。
結論、少し大げさかな、という感じ。
というか家の値段なんてそれぞれだし。というか駐在期間とか年齢によっても違うし。
でも、海外駐在の待遇が良いということの比喩だとしたらまぁ、この内向き志向ともいわれる世の中でこの言葉をインセンティブに海外で働きたい人が増えるのであればよいとも思う。
まず日本での給与と海外駐在の給与を比較してみます。
次に非給与待遇の比較 (住居費・光熱費・その他補助)の比較も。
まず給与比較。わかりやすいように「手取り」比較。
注:比較は「世帯収入」。
日本勤務時は共働き、アルゼンチンに来てからは私のみの収入。
端数は省略
項目 | 区分 | 日本 | アルゼンチン | メモ |
---|---|---|---|---|
給与-世帯主 (手取) | 収入 | 550,000 | 860,000 | |
給与-非世帯主 (手取) | 収入 | 180,000 | 0 | 配偶者が無職になったので0に |
賃料 | 支出 | -100,000 | 0 | |
学費 (幼稚園と習い事) | 支出 | -50,000 | 0 | 文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」 |
ガス代 | 支出 | -5,000 | 0 | 政府統計|家計調査世帯人員・世帯主の年齢階級別 2021年 |
電気代 | 支出 | -11,376 | 0 | 政府統計|家計調査世帯人員・世帯主の年齢階級別 2021年 |
水道代 | 支出 | -6,465 | 0 | 政府統計|家計調査世帯人員・世帯主の年齢階級別 2021年 |
インターネット代 | 支出 | -3,858 | 0 | 政府統計|家計調査世帯人員・世帯主の年齢階級別 2021年 |
携帯通信費 | 支出 | -3,960 | -800 | 日本はワイモバ1,980円x2、 アルゼンチンはTuenti 400円x2で計算 |
食費 (1例) | 支出 | -70,000 | -70,000 | |
賞与を月換算 (年二回) | 収入 | 200,000 | 200,000 | 1,200,000 x 2 (夏冬) を12等分。 自分の業績と会社の業績による |
現地給与 | 収入 | 0 | 70,200 | 月200,000ペソ = 520 USD =70,200円 1USD=385ARS, 1USD =135JPYで計算 |
総計(可処分所得) | 679,341 | 1,059,400 |
光熱費は家族それぞれと思うので、政府統計の「夫婦+子供2人」の家計調査を引用。
可処分所得で大体こんな感じ。
毎月の給与本社人事が使っている外部コンサルの
海外都市インデックスデータによって変動する。
ブエノスアイレスは特にインフレや為替Index が変わるので調整は多い。
海外出向して大きかったのは
「手取り給与アップ」「家賃・光熱費等」「子供の学費」の全額補助。
これはやはりありがたい。
その分仕事でしんどい思いもしているんだけどね・・
この可処分所得から、いろんな買い物のクレジットカード代金や個人の支出(投資とか)もろもろが差し引かれる。
友人の総合商社勤務(同じくアルゼンチン在住)は、この1.5倍くらいの給与。
やっぱり商社はすごい。
余談ですがアルゼンチンは経済危機のせいで頭を使わないと(!)資産形成損します。
働き方の比較
働き方も大きく変わった。
企業によるけど。
パンデミックも大きく後押しをして、うちの会社はリモート化全力推進している。
NewNormal。もう前の働き方には戻らない。
週2回出社、3回在宅で働き方が大きく変わった。
(一時的に今は週一出社)
週一出社・週四リモートを上司に申請したついでに、週四休み・週三勤務を打診したら、スルーされました。
— しずろく🇦🇷南米 (@Shizuroku1) February 22, 2023
現地のマネジメントが入ってきたので社員と顔を合わせ機会が多くしたい。
でも若い社員も多く、オンライン 1 on 1 とか当たり前で自分が古いタイプだなと実感。
2020年のコロナパニック時は在宅は結構ストレスに感じていた。
(仕事と家の空間をはっきり分けたかった)
でも環境が変われば意外と順応する。今はこの働き方で満足。
もう一つ大きいのが、「働き方そのもの」。
とにかくアルゼンチンに来て仕事の密度が高まった。
日本で怠けたわけじゃないけど、、比べてみると違った。
マネージャークラスはバケーションも積極的に取る、
その一方で、ダラダラ残業はなし。
業績評価もシビア。
自分が立てた課題に達していなかったら結構酷に成績に響くし、その逆もしかり。
日本企業的な(全部じゃないと思うけど) 、横並び意識、平均主義はなく、完全結果主義。
取り組んだ過程も評価される組織だったのは助かった。
ちなみに海外の日本企業系の現地社員は、
日本企業に勤めたということが自身のキャリアアップに直結するので、
その在籍中にもとにかくがむしゃらに働く。
転職も多いけどこれは組織の新陳代謝的に結構ポジティブなこと。
キーマンが部署からいなくなると、自然とそのチームが成長することが多い。
— しずろく🇦🇷南米 (@Shizuroku1) February 8, 2023
あと、飲み会がない!
送別会・会社のパーティ以外では飲み会無し。というか仕事の後は速攻みんな帰る。
日本でも特になかったけど、プライベートと仕事をはっきり分けるのはドライだけど個人的には好き。
でも自分、実は飲み会好きなタイプです。
日本の居酒屋が恋しい。
海外に住んでみてわかった私生活の比較
私生活。
当然、生活・言語・付き合う人すべてが変わった。
自分は過去のブラジル生活や、海外出張も多かったので結構どこでもやっていけるタイプ。
でもアルゼンチン赴任に当たって心配だったのが家族。
言語は大丈夫かな、学校はどうかなとか。。
でも数年経ちすっかりアルゼンチン大好き状態で、本当に良かったなと思っている。
子供の学校の家族、同じ駐在の方の家族、習い事先でできた友人。
家族全員にとって人生でかけがえのない人経験ができている。
アルゼンチン、子連れに優しすぎる国。
一方で全く違うのは安全面。
スリやひったくりは大使館からのメールで毎週のように届くし(日本人の被害だけでこの量)、
夜に市内で出歩ける場所は限定的。
この点は日本のすばらしさを非常~に感じる。
治安面では日本最高。
海外駐在のメリットその他
海外駐在のメリットその他。
待遇や家族の経験はもちろんあるけど、自分のキャリア面でも海外駐在はメリットが大きいと実感
具体的には
- 海外のマネジメントスキル
- 語学を磨ける
- 海外のビジネスマンの働き方が目の前で見れる
- 「アウェイ」の経験
海外でのマネジメントスキル
海外のマネジメントは今後自分が他の国で働くにとってすごくいい経験になっている。
採用・教育・評価を一貫で任せてもらえるのは責任が重い一方、日本ではできなかった経験。
欧米では基本的には自身のキャリア形成よく考えている、と日々感じる。
— しずろく🇦🇷南米 (@Shizuroku1) February 5, 2023
無料の社内研修があれば終業後でも、必死に受けようとする若手多い。残業代とか気にしない。
今の会社でとにかく活躍して、ステップアップ考えているのはよい事。
嫌でも身に就く語学力
語学は文字通り。できれば帰国前にスペイン語C1を取得したい。(というかまずB2)
アルゼンチンはスペイン語学ぶのにもってこいだけど、職場では英語メイン。。
なのでスペ語意識的に勉強せねば。。。と思っている毎日。
海外のビジネスマンに刺激を受ける
もう一つ良いのは「バリバリ働く海外のマネージャー」が目の前にいること。
ヨーロッパ、アメリカからのマネージャーも同じオフィスに出向としてきており、
本当に勉強になる。
10歳くらいしか年齢変わらないのに、若いうちから修羅場を経験しているし仕事をしながらMBAも取っている彼ら。毎日刺激を受ける環境に入れるのはラッキー。
日本のマネージャーは労務管理の側面が多いのが対照的。
“Away”の経験
「Home&Away」ってスポーツとかで言いますよね。
ホームスタジアムはサポーターも自分を応援してくれるし、設備も完璧。心地よい事この上なし。
一方でアウェイのスタジアムは、ヤジも飛んでくれば、ピッチの環境も全く違う。
自分で工夫しなければ実力を発揮できない。そして最初は居心地が悪い。
だから、嫌でも考える。
海外に来て良かったなと思うのはこの「Away =アウェイ」の経験。
これはアルゼンチンに限らないけど、海外に一歩出ると気が付く事。
日本の常識は外に出ると全く常識ではない。見た目や言葉もそうだけど、商習慣もそう。
人生、いかにアウェイの経験を積むかが大事、と最近思っている
相手も異文化だから、そこに「発見」「面倒」「気づき」が生まれる。
私の場合、自分を成長させてくれるのはいつも最初は居心地の悪い「アウェイ」。
ちなみにわが子もブエノスアイレスの現地校で全力で「アウェイ」を実感中。
クラスに一人だけ日本人だし、スペイン語もままならない中、さぞつらいこともあると思う。
でもそんな中で成長していくことは人生にきっと糧になると信じている。
本人はけろっとしてるけど笑
海外駐在のデメリット
いいことが多い海外駐在。デメリットもある。
個人的にはそのデメリットは全て「課題」だとは思っています
1つ目は日本との時差。アルゼンチンはきっかり12時間時差。
なのでアルゼンチンで 8-17時で働いたら、やっと日本の朝が始まる。
そのまま18-24時までWEB MTGなんてよくあること。
これは国によるけど結構しんどい。 でももう慣れた。
12時間の時差はある意味わかりやすく、慣れれば問題なし。
2つ目はもう書いてしまったけど 治安関係。
個人的にはデメリットはこれだけ。
キャリア形成的には海外駐在はオススメ。
結論。海外で働くのは結構オススメ
日本企業の良いところも、国外の働き方もどっちも自分のキャリアを築きながらできるのでオススメ。
一方、海外駐在や赴任がハードルが高いと思っている方、、全然そんなことないです。
自分としてはこれまでこんな感じ
ずっと希望だったのでよっしゃー!ついに!となるが、
しかし。
海外で働きたかったので結構ショック。
でもこれも何かの縁と思い一念発起。
転職エージェントに登録し2ヵ月のスピード決戦で転職。
(エージェントの方には本当にお世話になりました)
転職後はがむしゃらに働きまくった。
大企業は制度や待遇が上がる割に、働き方前職よりもホワイトすぎて最初衝撃。。
その後は結果を出しつつ(?) 、「海外行きたいです」を評価面談時に連発。
それなりに必死に働きまくって。アルゼンチンへの切符をゲット
ちなみに前職からの転職時に使ったエージェントはアクシスコンサルティング。
大手企業、外資、IT系の転職に強いです。
\ 大手メーカー、外資、ITに強い /
個人的には企業案件を全くごり押ししてこないのが良かった。
年収交渉もしてくれて、しかも歴史あるエージェント。
「海外駐在って英語力必要なんでしょ?」という方へ。
できるに越したことはないけど、研修制度がある企業に入れば大丈夫。
さらに海外駐在してからの話。
家族帯同の人は、まず、なによりも外国で家族の生活の安定が最重要。
ここをおろそかにすると、仕事も私生活もボロボロになります。
海外駐在起因の不倫・離婚・家庭崩壊結構
いろいろ見てきました。。。
少しだけ逸れたけど、
海外駐在(日本企業からの出向)は以下の理由でオススメ。
- 待遇は日本より絶対アップ
- 語学力は嫌でも身に就く
- グローバルな働き方を見て勉強になることは多々。
- 仕事・生活で「アウェイ」の経験
デメリットは(自分の場合)こちら。
- 仕事上の日本との時差
- 治安面 (まぁ日本が安全すぎる気も・・)
おわりに
それぞれ日本・海外で働くメリットをなんとなく分かっていたつもりでした。
でもこうやって言語化してみると自分の思考整理につながる。
人生100年時代。働く時間は長くなる。
定年70歳とか Dual Workとかもはやあと5年くらいで普通になってもおかしくない。
自分自身、毎年自分の市場価値を把握しておきたい、と思ったそんな日でした。
以上!
以上参考になればうれしいです。